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リレーストーリー小説【マリユメ】番外編〜フウラの春



リレーストーリー小説【マリユメ 】
番外編 「フウラの春」
著者:マリーナ


〜リレーストーリー小説マリユメまとめページへ



 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

「ふぅ、すっかり春になったわね…」


風泣き岬を見晴らし、カムシカを引き連れた少女はそう呟いた。




「このお花、マリーナお姉ちゃんと一緒に見たっけ…お姉ちゃん、いま何してるんだろ」



彼女はアズランの街、領主タケトラの娘

名前をフウラという。




昔ツスクルの村でマリーナと共に勉学に励む彼女は




知の試験で落ちた時、

マリーナに励まされたのがこの岬であった。



「試験なんか重要ではない。貴女が輝いて生きる事が一番大事なんだよ。貴女の本当にやるべきことをやりなさい…か。」




フウラはマリーナから護身用にと貰ったペンダントを握りしめ、


自身に言われた言葉を呟いた。






フウラは知の試験を卒業したかった。


あの時はそれだけで頭がいっぱいだった。






でも、それだけであった。




マリーナは知の試験を終えると、私の知らないどこかに旅立ってしまった。






「お姉ちゃんは、その先を見てたんだね…」





自分の前から消えてしまったように感じ、落ち込み

そして自分のいままでの行動に恥じたフウラはいま、


領主の娘としてやれるべきことをやろうと頑張っている。




今日、この風泣き岬にきたのもそのためである。





「こんなんじゃまたお姉ちゃんに心配されちゃうわ…!私は私がやれることをやるんだから!」



パンっと、まだふっくらとした頬を叩きフウラは自分自身に喝をいれた。







するとふいに。






ーパカカ…パカカカ…






奇妙な音が岬に響き渡った。



最近町で、風泣き岬に獰猛な生き物が生息するという話で賑わっていた。






噂では、その生き物に会った者は無気力状態になってしまうと、




学者の話では古来の生き物の河童という者に似ているらしい。





タケトラには岬には絶対に近づくなと言われていたが、





この岬はお母様のお墓もあるし、

フウラにとっては遠くに行ってしまったマリーナとの大切な思い出の場所である。






領主の娘として、町の問題を解決したい。


その強い思いが、臆病者のフウラをこうして動かしたのである。







「大丈夫、私だって知の社で戦い方も勉強してきた。勇気を出すのよフウラ…!」






段々と奇妙な音が近づいてきた。






ーパカカパカカカ…パカカカ…!












フウラはふと物音が強くなった方向を振り返った。







そこには、髪がボサボサのエルフの男がぽつんとたっていた。









「…貴女が、河童なの…?」








「河童じゃねえよ!くっぱだよ!」






怪しげな男は大きな声を張り上げた。



ふと気づくと奇妙な音は消えていた。





「さっきまでの奇妙な音は…?」







「ん?あぁ、またか…俺の癖でな。気分がいいとついハナウタでそう口ずさんじまうんだ。」




パカカ…パカカカ…





河童と思われてた男は奇妙な音を奏でていた。






フウラは音の正体がわかると、ふぅとため息を吐いた。







「…ややこしぃことしないでよ。」







「最近奇妙な音がこの岬でするって、町で噂になってるのよ?」







「マジかよ。それ絶対に俺だなぁ。前もそれで苦情が来たことあるんだよ。」






「…」






「…それで、あんたはここで何してんの?」







それを聞くと、くっぱという男はフウラを見下ろしてこう言った。





「あぁ…」







「なぁ。四月って知ってるか?遠くにある島ではエイプリルって言うらしいぜ…」








「…? それがどうしたの?」







「さっき俺は気分がいいって言ったよな?なんで気分がいいか教えてやろうか?」






そういうと男はフウラの肩をたたき、目線を合わせ






「お前に会えたからだよ、フウラちゃん…」






男のその言葉で、なぜだかフウラは背筋が強張るのを感じた。







「えっ…なんで私の名前を…?」







「アストルティアのプリンセスコンテストに出てただろう。俺はフウラちゃんのこと二年連続で応募してるんだぜ…!」







私のファン? …嬉しいんだけど、でもなんでだろう…怖い…!





「なんでか知らんがあんたからこちらに来てくれるとは俺もついてるな。さぁ、俺と一緒に行こう。あんたの望みはなんだ…?」








「…マリーナお姉ちゃん助けて…!」










フウラは思わずペンダントを握りしめ、マリーナのことを呼んだ。









すると突然


晴れていた空がどんよりと曇り

岬から下を見下ろすと、海に大きな渦が出来ていた。







「…なんだこれは…!」






くっぱは驚きを隠せず同様した。






フウラは、どこか懐かしい気配を感じていた。



「もしかして、おねぇちゃん…?」







そういうと渦の真ん中が光り、そこからなんとマリーナが出てきた。





「大丈夫かぃ?フウラ」




「どうしておねぇちゃんがここに…!?」




「そのペンダントが教えてくれたんだよ。フウラ、頑張ったね。」




その言葉を聞くと、フウラの額に涙がこぼれ落ちた。



私は一人じゃなかった。いつでもおねぇちゃんが守っててくれてたんだ。






「…なんかよくわからねぇけどよぉ。もうちょっと普通に登場出来ねぇのかよ!」






そうくっぱは怒声をあげると

腰にぶら下げていた刀を持って構えた。






「こういうのには雰囲気ってのがいるんだよ。河童くん。」







「くっぱだって言ってんだろ!」






くっぱは天下無双の構えでマリーナに襲いかかった。






切り刻まれた身体は呆気なく地に伏してしまった。





「!!」



「お姉ちゃんっ!!!」



フウラな大きな声でマリーナを叫んだ





「はぁい。マリーナは元気です。」







フウラは声のする方向を見上げると、大木の上から見下ろすマリーナがいた。





よく見ると、倒れているのは自ら切り掛かっていったくっぱの方であった。




「えっえっ。これは一体…?」







「順逆自在の術」








「…!!」







「技の受けてと掛けてを入れ替える技だよ。あんなのまともにくらったらただじゃすまないからね…」



マリーナの言葉に驚きを隠せずにいられなかった。






「グゥ…デタラメだ…!」








くっぱはその言葉しか思い浮かばなかった。





「さぁ、勝手に襲いかかってきて自業自得ではあるが、君の純粋な気持ち、嫌いじゃないぞ。」




「どうするかっぱくん。君の体はもうもたないが、、助けてほしいか?」





「くっぱだって…言ってるだろ…!俺にはまだやることがあるんだ。こんなところで死んでられっか…!」





「ふむ、君は嘘つきだな。」





「いいかい?君は河童だ。まぁ、生き残りたい理由なんかは聞かないが、仕方ないから助けてやろう。」








「おれは…」







「くっぱだぁー!!!」





そういうとくっぱは淡い光を放った。




くっぱは気づくと、自分の身体が自分から離れてしまっていることに気づいた。







「君の身体はもう助からないから、これからは私の使い魔としていきてもらうよ。カッパくん。」






「うるせぇ!くっぱだ…」




振り返るとマリーナが手鏡をクッパに向けていた。






「カッパ…」





自分の姿をみて、くっぱはそう呟いた。

自分の面影はあるが、それは前の自分とは明らかに変わっていた。





「言っとくが私の魔力を使って生きている以上、今後私の命令に君は逆らえない。私が生きている限りはね…」




マリーナの一言にくっぱは、その言葉を受け入れる事に精一杯で、なにも言い返さずに俯いていた。





「ふむ…まぁ時間が経てば居心地の良いところもみつけられるだろう。改めてよろしくカッパくん。」





「…あぁ、よろしく。くっぱだよ。」






「ふふ…」





「よし、それじゃ帰るか。フウラまたね、お父さまにもよろしく!」






そう言ってマリーナとくっぱは消えていった。






「お姉ちゃん…」


まるで嵐のような出来事に、しばらくフウラは呆然と海を眺めていた…




その後、町に戻ると、町中のみんな
がフウラのことを探していた。

フウラはタケトラにこの事を一部始終報告した。




自分が町を救いたくて、省みず行動してしまったこと。


マリーナが助けに来てくれたこと。



そして、フウラに想いを寄せた儚い青年のことを…



町中ではこの日を、エイプリルフウラといい

まだあどけない少女、フウラの行動を褒めたたえた。



また、嘘つき呼ばわりされて河童の姿にされてしまったクッパの純粋な気持ちを憐れみ



この日だけは嘘をついても許される



そんな風習に、いまはなっているというそうな…




〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


おわり

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| リレーストーリー小説 【マリユメ】 | 00:00 | comments(3) | - | - |

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Comment

パコッ
2015/04/01 4:56 PM, from ぽ
おいふざけんなもっとフウラちゃんと仲良くさせろ
2015/04/01 10:24 PM, from くっぱ
カッパのあたまパッカーン
2015/04/05 9:13 AM, from マリーナ










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