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リレーストーリー小説【マリユメ 】 第五話 「一閃」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第五話 「一閃」
著者:ユメリア





〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・




ジュレットで、謎の男に、ソーミャを人質にされた。




「武器を出すな。この娘の首を狙う」




そう言われ、ユメリアは身動きが出来なかった。



「お、お姉ちゃん……」



怯えたソーミャを見て、自分の無力さを痛感した。


恐れていた事態が、今起こっていたのだ。




謎の男はフードを深くかぶっているせいで、表情が読み取れない。


少なくとも、かなり腕が立つと見受けられる。


素性も知れず、どんな行動を起こすか読み取れないユメリアは、

下手に行動を起こす事が出来なかった。




「……よし、武器を捨てろ。そしたらこの娘を解放してやる」




身動き出来ないユメリアの様子を見て、男はそう言った。


とりあえず、ソーミャを助けるため、今は男の指示に従うしかない。


しかし、相手が相手だ。


本当にソーミャを解放してくれるか、かなり微妙なところだが…


ユメリアは自分の武器を近くに放り投げた。


それを見て、男は頷き、ソーミャを捕らえたまま、ユメリアに近づいた。



「……ちょっと待て。すぐに解放してくれるんじゃなかったのか?」



少し強気にそう訊くと、男は鼻で笑った。



「その場で解放するとは言ってない」



それを聞いて、ユメリアは眉間に皺を寄せた。

きっと、ソーミャを連れたまま近づいて、その隙に何かしらアクションを起こすつもりだろう。


ソーミャを解放し、守るように抱きしめた際に自分を討つのか、

もしくはソーミャを離した際に、ソーミャを狙い、それを庇った自分を討つのか…



どっちにしろ、卑怯なやり方だな、とユメリアは心の中で苦笑を浮かべた。



男がゆっくりと近づいてくる。


この男の目的は何なのだろうか。

あの謎の手紙と、何か関係があるのだろうか……だから自分を狙うのだろうか……


となると、この手紙は自分をおびき寄せるための罠だった、という事になるのか。

しかし、何のために自分をおびき寄せたのだろうか?



次々と疑問が過ぎり、気づけば男がすぐそばにいた。


そのとき、ユメリアは男のフードの中を見た。

黒くて、白いラインが入った仮面が目にうつった。


「……ほら」


「あ……っ!?」




仮面の男はソーミャを投げ捨てるかのように、ユメリアに向けて放った。


慌ててソーミャを抱きとめたその時、男の空いた手から鈍い光を放ったのをユメリアは見逃さなかった。


「……っ!!!」



ユメリアはソーミャを庇うように身を捩り、仮面の男に背を向けて倒れる形で倒れた。


自分の左腕に鋭い痛みを感じながら。



「くぅ……っ!!」



地面が血に染まるの見て、左腕から血が滴っているのがわかった。

結構傷が深いようで、だんだん左腕から感覚が薄れていった。



「(……これ、思った以上にやばいかもしれない……)」



うっすらとそう考えながら、
ユメリアは腕の中にいるソーミャが無事かどうか確認した。



「う……ん……」



ソーミャが恐る恐る目を開けているのがわかった。

特に怪我もないようで安心したが、ソーミャの血相が変わったのがわかった。


「お、お姉ちゃんっ!!うしろ……!!」



ユメリアはハッとした。

ソーミャを庇っても、状況が良くなるわけではない。

むしろ、自分の左腕が傷つけられ、状況が悪くなっていった。


仮面の男はユメリアとソーミャを見下ろし、剣をこちらに下ろそうとしていた。



「……死ね」



そう言われ、ユメリアはさすがにやばいと思い、せめてソーミャだけでも逃がそうとした。


しかし、感覚が失いつつある左腕が言うことを聞かず、ソーミャを解放する事が出来なかった。


考え事をしていたとはいえ、迂闊だった。



「(あ〜……何でこんな事になったんだろう……)」



今にも泣きそうな顔で、ソーミャが何かを叫んでいたのが、目に映った。



「(ジュレットに来なければよかったのかな……?あれ……何で私、ここに来たんだっけ……?)」




ぼんやりと、自分の行動を思い返してみた。


たしか、リベリオから謎の手紙がきて、その手紙に当てはまる人を探して、もしかしたらジュレットにいるかもしれないと思って……




「(あぁ、そうだ……あいつを探してたんだっけ……)」



一匹狼気取りのあの幼馴染の顔を思い出した。



「(あいつのせいで、私達はこんな目に……)」



そう考えたとき、ユメリアははっとした。


そういえば、仮面の男から剣を向けられてから、けっこう時が経ったと思ったが、自分の身に何か起こった様子がない。


ソーミャは無事かどうか見ると、驚いた様子をしていた。


すると、自分達の横に、仮面の男の短剣と思われる物が、カラン、と音を鳴らして地面に落ちた。



「……ったく、シェルナーたるお前が情けないな」



その言葉と声を聞いて、ユメリアは弾かれるかのように、振り向いた。


探していた人が、仮面の男の利き腕を捻りあげていたのがわかった。



「……ヒューザ……?」


「お兄ちゃん……!」



ユメリアの確かめるかのような声と、

ソーミャの希望に満ちた声が重なった。










〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・





〜六話に続く
| リレーストーリー小説 【マリユメ】 | 19:10 | comments(0) | - | - |

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