リレーストーリー小説【マリユメ】番外編〜フウラの春



リレーストーリー小説【マリユメ 】
番外編 「フウラの春」
著者:マリーナ


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リレーストーリー小説『マリユメ』〜第十話「黄金の風」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第十話 「黄金の風」
著者:マリーナ





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リレーストーリー小説【マリユメ 】 第九話 「ローゼティラ」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第九話 「金髪のエルフ」
著者:ユメリア





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リレーストーリー小説【マリユメ】 第八話「発見されり」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第八話 「発見されり」
著者:マリーナ





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一瞬の出来事であった。


マリーナがダストンの屋敷を出ようとしたその時、


突如、屋敷の外が騒がしくなりはじめた。



外に駆け出したマリーナたちは、その音が町の人たちの悲鳴だと気付いた。



チリ「どうして魔物が町の中まで…」




屋敷の前の広間には、アークデーモンやデビルプリンスの悪魔族が、ダストンの屋敷に顔をむけ立っていた。



魔物は全部で10匹ほどだが

その魔物達の中心に仮面をつけた男がいる。

彼が今回の騒動の主犯格なのだろうか





「そこにあったのか…」



仮面の男はそういうと

マリーナの持っている双角を指差した。





仮面の男「それをこちらによこせ。」





チリ「…!」




マリーナ「…あいにく、これは私がたったいま貰ったものでね。」





仮面の男「…」





マリーナ「代わりにこいつをやるよ…!」






そういうと同時に、

マリーナの右手から出された炎が

仮面の男の横にいる魔物に襲いかかった。





仮面の男「…ほう。詠唱無しでメラゾーマを打てるのか。なかなかの手練なのだな。」




骨になって燃えていく魔物に動じもせず、男は呟いた。





マリーナは仮面の男の言葉に耳を傾けず、


ひたすら呪文を唱え続け、敵を倒していく。






敵が動き出す前に、街に被害が出る前に
少しでも多くの敵を倒さなければ…




1,2,3,4…





マリーナは倒した敵の数を黙々と数える。




しかしそんなマリーナの猛攻の中、



仮面の男だけはまるで傍観者のようにそこに立ち尽くしていた。




敵を倒せば倒すほど、マリーナは不安になっていった。


仮面の男の強さがはかりしれない。




どうにかこの場を切り開く方法を考えなければ…





仮面の男以外の敵を倒した時、仮面の男は口を開いた。




仮面の男「すごいや、まさか全員倒しちゃうなんて!君はこの街の勇者だよ。」






マリーナ「…能書きはいいから、この角を何に使うか教えなさい。」






仮面の男「いやいや!これは大事なことだよ。」





仮面の男「見てくれ!この街の人の!君への熱い眼差しを!」






街の人は、マリーナが仮面の男以外の魔物を倒したことにより、安堵の表情を浮かべている。



自分の街を守ろうと武器を手にしてる者もいる。






仮面の男「どうやら私は歓迎されてないようだねぇ。」





そういうと男は深く息をつき、右手に魔力を集めはじめた。






まずい。そう思った頃には既に遅く、男の魔力は街に放たれ、広場の噴水があった場所にはまるで月面のクレーターの様な、大きな穴が開いていた。






仮面の男「さぁ、言うことは聞いてくれないみたいだから。」



仮面の男「実力行使といこうか…」





マリーナ「待ちなさい!」





男が動き出す すんでの所でマリーナは声を張り上げた。






マリーナ「チリ…」




マリーナは早々と小声でチリに話しかけた。




マリーナ「これから起こることはどうなるか、私にもわからないから。街の人を誘導して早くここから逃げて。」




チリ「マリーナ、いったい何を」




マリーナ「…たんに私が助かる方法を選ぶだけよ。」





マリーナは手に持つ双角を前に伸ばし、仮面の男に歩み寄った。





マリーナ「どうやらこいつには凄い力があるみたいね。」





仮面の男「…余計なことは聞かないほうがいい。」





マリーナ「…そう、教えてくれないのね。」





そういうとマリーナは深くため息をついた。





仮面の男「諦めてそれを渡してくれないか?そしたらこのまま帰るからさ。」





マリーナ「それなら…」






仮面の男「…?」







マリーナ「試してみようかなぁー!!!」





マリーナはカッと目を見開きニヤッと笑いながら、一気に魔力を覚醒させた。






仮面の男「きさま…!ぐぅ…」





男はマリーナの不意の行動と、発する魔力にその場に持ちこたえるだけで必死だった。






マリーナはブツブツと詠唱をはじめた。





マリーナの周りに光が集まり、まるでスポッと入っていくように光の球体に包まれていった。








仮面の男「うおおおおお…」







仮面の男「やめろおおおおおおお!」








既に仮面の男に冷静さはなくマリーナに攻撃を加えるが、球体はその全ての攻撃をただ弾いていった。



そこにいる全ての者が、マリーナがいるであろう場所を見つめていた。








やがて球体が消えていった。







チリ「マリーナ…?」






球体の消えた先にいたもの




それは、頭に二つの角を生やし、



不敵な笑みをうかべ、立ち尽くしているマリーナであった…






〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


〜第九話に続く
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リレーストーリー小説【マリユメ 】 第七話 「夢泳ぐ」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第七話 「夢泳ぐ」
著者:ユメリア





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言う事がきかない左腕でソーミャを支えながら、ユメリアは幼馴染を見上げて、力なく笑った。




「は……はは……来るの遅いよ……」




自分を助けてくれた幼馴染に安心したのか、ユメリアはついに意識を手放した。




「お、お姉ちゃん……!!」




それに気づいたソーミャは、悲鳴に近い声を上げ、ユメリアを揺さぶった。


この2人の様子を見て、幼馴染のヒューザは、仮面の男を睨んだ。




「何だかよくわからねぇが、ただ事じゃねぇようだな
……お前、何故こいつを狙った?」



ヒューザは腕を掴む強さを増した。

仮面から微かに覗く男の表情が、歪んだように見えた。



男は舌打ちをし、力を振り絞って、空いている手で、ヒューザを押し退けた。



「……離せ!!!」



「!?」



油断したヒューザはすぐに腕を離してしまい、若干よろめいた。



その隙に、男は逃走したが、ダメージがそこそこあったせいか、さほど動きが軽くなかった。


それを見たソーミャは血相を変えた。




「お、お兄ちゃん!!」


「何ともねぇよ。それより、誰かこいつらに手当を!」




ヒューザはいつの間にか出来ていた、人溜まりに、そう声を上げた。



そして、地面に落ちている、画面の男の物であろう短剣を拾い、踵を返した。




「あの変な奴は、俺がどうにかしてやる」




そう言って、ヒューザは男を追いかけた。



やはり男はさほど遠くへ行っていないようだった。



「……ちっ!」


「待て!!」



あともう少しで仮面の男が捕まる。


そう思ったとたん、男の足が崩れ、そのまま倒れた。




「な……っ!?」




突然の事に驚き、ヒューザは足を止めた。


倒れたとはいえ、これは罠で、何が起きるかわからない。


鞘を付けたまま、ヒューザは大剣を出し、うつ伏せになった男を大剣で仰向けにさせた。



男の目は閉じていて、ぐったりしていた。


口から何か出ている物を見て、ヒューザは察した。



「自分で毒を……」



このままだと捕まる、と思った男は、恐らく自害したのだろう。


そのままにする事は出来ず、ヒューザは舌打ちをして、町長の家まで行き、自分が知っている限りの事を話して、後始末をした。





ユメリアは動けない身体で暗い水の中にいた。


この懐かしい水の感覚は、ウェディの自分の故郷の海だと、すぐにわかった。


身動きが取れず、深くへ沈んでいくと、誰かの泣き声が聞こえた。



(……誰が泣いてるの……?)



すごく聞いた事がある、身近な人の泣き声だという事はわかった。だが、誰かは思い出せなかった。


最初は1人の泣き声だったが、だんだん他の人の泣き声も、海の中に響いた。



『ユメリアが死んじゃった……私が2人の邪魔をしちゃってから……』


『お前は悪くない……悪いのは……』



冷たい言葉が、ユメリアの頭にも響いた。



『ユメリアを斬り殺したヒューザだ』



それを聞いて、ユメリアははっとした。


そうだ、自分は確か、誰かに狙われて、そして、大事な子を守ろうとして、怪我を負ったのだ。


それでヒューザが助けてくれたのを、朧げながらも思い出した。



(……違うよ……ヒューザは私を助けようとして……だから……)



だから、ヒューザは悪くない。


そう言おうとして、ユメリアはもがくように水面に向かって泳ぎだした。


しかし、暗さのあまりに、いくら泳いでも水面に近づく事は出来なかった。


どんどん沈んでいく身体。ふと懐かしいような人の気配がして、ユメリアは振り向いた。



そこには、ウェディの自分ーーーこの身体の本当の持ち主がいた。


もう1人のユメリアは自分の手を取って微笑んだ。



『……ほら、起きなよ。あの子が泣いてるよ』


(あの子……?)



あの子っていったい誰だっけ?


そう思ったとき、聞き覚えのある声が聞こえた。



「……お姉ちゃん……死んじゃ嫌だよ……」



その声は、光の柱となって、ユメリアを包み込んだ。


あぁ、そうだ。最初に聞いた泣き声は、大事な子の声だ。


自分が守ろうとした、大事な子は、この子だ。自分と同じ孤児で、それでも1人で生きていこうと誓った、儚い小さな女の子。



自分はきっと、夢を見ているのだ。


沈んでいるのは、私の身体ではなく、私の魂。


そして、この声は、私を救う希望の光。



「……行かなきゃ」



ユメリアは光に向かって泳ぎ始めた。


そして、もう一人の自分に振り向いた。


「……気づかせてくれて、ありがとう」


『私の身体だからね、それ。かっこ悪い死に方されたら、承知しないよ』


「うん……それじゃあ、行くね」



ユメリアは踵を返して、光に向かった。
先ほどとは違い、道標があるため、すごく泳ぎやすかった。


水面から上がる瞬間、自分の額にあたたかいものが触れた。



「いつまで寝てるつもりだ。生きてるんだろ?さっさと起きろ」


「……うっさい……わかってるよ」


ヒューザの言葉に、ユメリアは重たい瞼を開けた。


目の前には、安堵した様子のヒューザの顔と、ぼろぼろと泣いているソーミャの顔があった。


つい先ほどのあたたかいものは、ヒューザの手だった。


ソーミャは目が覚めたユメリアに抱きついた。




「お……おねぇちゃぁん……!!」


「……怖い思いさせちゃって、ごめんね……」



ユメリアは、さきほどのソーミャの声を思い出し、彼女の背を優しく撫でた。


自分に、夢からの帰り方を教えてくれたのは、この少女なんだと思うと、自分が思っている以上に、この子は大切な存在なのだと思い知らされた。



そんな2人を見たヒューザは、やれやれといった様子で、ユメリアの頭に触れた。



「ユメリア、左腕の調子はどうだ?」



そう言われ、ユメリアははっとして、包帯が巻いてある左腕を恐る恐る振ってみた。



「……あれ、そういえば、痛くない……」


「そうか。回復呪文が効いたんだな」


「でも、誰が……?」


確か、ヒューザは回復系は使えないはずだし、ソーミャは一般市民だ。


では、誰が回復をしてくれたのだろうか…



すると、扉が音を鳴らして、誰かが入ってきた。



「大丈夫ですか?ユメリア」


入ってきたのは、自宅の近所に住む、エルフの少女だった。

彼女はにっこりと、ユメリアに笑みを浮かべた。




〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


第八話に続く
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リレーストーリー小説【マリユメ 】 第六話 「双角」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第六話 「双角」
著者:マリーナ





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「おお、マリーナか。久しいな。」


振り返ると二人のドワーフがヒョコンと立っていた。
ビャン・ダオとチリである。




チリ「またお父さんにガラクタをわたしに来たの?」


ビャン・ダオ「ハハハ!マリーナがもってくる物は余には全く理解ができん!」



マリーナ「また人を詐欺師みたいに…」




チリ「ふふふ、冗談よ」






チリはダストンの一人娘である。


子は親の背中をみて育つというが、
親の背中をみてこれはマズイと思ったのだろうか。


ダストンを反面教師として
チリは全うに育ち、いまやドルワーム王国の研究員として日夜勤めている。




冷静なアドバイスと分析力に、マリーナは何度か助けられている。

マリーナの良き理解者の一人でもある。





一方のビャン・ダオは過去に栄えたというウルベア地下帝国の皇子。




過去に起こった事件がキッカケに、
現世にはない失われた技術を駆使して
現世へと時間を転移してきた。



本人の意思に関わらず、彼を守る為の最終手段の様だったので、

転移してきたというよりはされてきたというべきか。

幸か不幸か、本人はその技術の事は詳しくはなかった。







二人が一緒に帰ってきたということは

大方チリが過去の技術のことを調べようと
ビャン・ダオに協力をお願いしたのだろう。



チリのどこか浮かない顔をみると、どうやらそれも徒労に終わったようだ。




チリ「その双角が気になるのかしら?ずっと見ていた様だったけど。」




マリーナはチリの問いにはっとした。



マリーナ「うん、これは一体?なにやら魔力の様な物を感じるけど…」





チリ「それはね、古代にいた冥界の魔物の角と言われてるわ。」





マリーナ「そうなのね。どこでこんなものを。。」





チリ「ある日お父さんがどこかで酔っ払った時にね」





チリ「いつも被ってる帽子と間違えてつけて帰って来たのよ。」




マリーナはチリの言葉に呆気にとられた。



マリーナ「なにしてるんあのおっさん。こんな物つけてたら、魔に操られるかもしれないわよ。」






マリーナはダストンの無事を安堵したのも束の間

ダストンのその時の光景を思い浮かべてしまい
危ないことにもかかわらず、思わずおかしくなってしまった。






マリーナ「それこそこんなん着けてたら妖怪ヴォッチに引っかかるわよ。」





チリ「妖怪ヴォッチ…?」






マリーナ「いやごめん…なんでもないです。」







マリーナはすぐに冷静になった。


ついつい、今故郷アズランの子ども達の間で流行っている
冒険活劇を踏まえたジョークをチリにしてしまった。



日々研究に勤しんでいるチリにわかるはずもないだろう。


ちなみにマリーナは出てくる妖怪の中で芝ニャンが好きなのだ。





ビャン・ダオ「余はヒキコモウリが好きだぞ。」





マリーナ「お前は知ってるんかいっ」




マリーナのツッコミが家中にむなしく響き渡った。







マリーナ「ふぅ……ダストン城主、話は変わるけど。」




マリーナに呼ばれてダストンは振り返った。





マリーナ「この角って、頂けないかしら?」





ダストン「…いいでガスよ。」





ダストンの即答にマリーナだけでなく、チリも驚いていた。






マリーナ「え?いいの?」





ダストン「ポツコンには借りがありますからね。それに…」






ダストン「誰かが興味あるものに興味は無いでガス。」






マリーナ「太っ腹というかなんというか…やっぱ大物ね。ありがとう。」




ダストン「!」





ダストン「あっしのことを褒めるのはやめてくだせい!ムキー!」



必死で嫌がるダストン、その光景をみて
家中が穏やかな笑いに包まれていた。







〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

〜七話に続く
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リレーストーリー小説【マリユメ 】 第五話 「一閃」



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第五話 「一閃」
著者:ユメリア





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ジュレットで、謎の男に、ソーミャを人質にされた。




「武器を出すな。この娘の首を狙う」




そう言われ、ユメリアは身動きが出来なかった。



「お、お姉ちゃん……」



怯えたソーミャを見て、自分の無力さを痛感した。


恐れていた事態が、今起こっていたのだ。




謎の男はフードを深くかぶっているせいで、表情が読み取れない。


少なくとも、かなり腕が立つと見受けられる。


素性も知れず、どんな行動を起こすか読み取れないユメリアは、

下手に行動を起こす事が出来なかった。




「……よし、武器を捨てろ。そしたらこの娘を解放してやる」




身動き出来ないユメリアの様子を見て、男はそう言った。


とりあえず、ソーミャを助けるため、今は男の指示に従うしかない。


しかし、相手が相手だ。


本当にソーミャを解放してくれるか、かなり微妙なところだが…


ユメリアは自分の武器を近くに放り投げた。


それを見て、男は頷き、ソーミャを捕らえたまま、ユメリアに近づいた。



「……ちょっと待て。すぐに解放してくれるんじゃなかったのか?」



少し強気にそう訊くと、男は鼻で笑った。



「その場で解放するとは言ってない」



それを聞いて、ユメリアは眉間に皺を寄せた。

きっと、ソーミャを連れたまま近づいて、その隙に何かしらアクションを起こすつもりだろう。


ソーミャを解放し、守るように抱きしめた際に自分を討つのか、

もしくはソーミャを離した際に、ソーミャを狙い、それを庇った自分を討つのか…



どっちにしろ、卑怯なやり方だな、とユメリアは心の中で苦笑を浮かべた。



男がゆっくりと近づいてくる。


この男の目的は何なのだろうか。

あの謎の手紙と、何か関係があるのだろうか……だから自分を狙うのだろうか……


となると、この手紙は自分をおびき寄せるための罠だった、という事になるのか。

しかし、何のために自分をおびき寄せたのだろうか?



次々と疑問が過ぎり、気づけば男がすぐそばにいた。


そのとき、ユメリアは男のフードの中を見た。

黒くて、白いラインが入った仮面が目にうつった。


「……ほら」


「あ……っ!?」




仮面の男はソーミャを投げ捨てるかのように、ユメリアに向けて放った。


慌ててソーミャを抱きとめたその時、男の空いた手から鈍い光を放ったのをユメリアは見逃さなかった。


「……っ!!!」



ユメリアはソーミャを庇うように身を捩り、仮面の男に背を向けて倒れる形で倒れた。


自分の左腕に鋭い痛みを感じながら。



「くぅ……っ!!」



地面が血に染まるの見て、左腕から血が滴っているのがわかった。

結構傷が深いようで、だんだん左腕から感覚が薄れていった。



「(……これ、思った以上にやばいかもしれない……)」



うっすらとそう考えながら、
ユメリアは腕の中にいるソーミャが無事かどうか確認した。



「う……ん……」



ソーミャが恐る恐る目を開けているのがわかった。

特に怪我もないようで安心したが、ソーミャの血相が変わったのがわかった。


「お、お姉ちゃんっ!!うしろ……!!」



ユメリアはハッとした。

ソーミャを庇っても、状況が良くなるわけではない。

むしろ、自分の左腕が傷つけられ、状況が悪くなっていった。


仮面の男はユメリアとソーミャを見下ろし、剣をこちらに下ろそうとしていた。



「……死ね」



そう言われ、ユメリアはさすがにやばいと思い、せめてソーミャだけでも逃がそうとした。


しかし、感覚が失いつつある左腕が言うことを聞かず、ソーミャを解放する事が出来なかった。


考え事をしていたとはいえ、迂闊だった。



「(あ〜……何でこんな事になったんだろう……)」



今にも泣きそうな顔で、ソーミャが何かを叫んでいたのが、目に映った。



「(ジュレットに来なければよかったのかな……?あれ……何で私、ここに来たんだっけ……?)」




ぼんやりと、自分の行動を思い返してみた。


たしか、リベリオから謎の手紙がきて、その手紙に当てはまる人を探して、もしかしたらジュレットにいるかもしれないと思って……




「(あぁ、そうだ……あいつを探してたんだっけ……)」



一匹狼気取りのあの幼馴染の顔を思い出した。



「(あいつのせいで、私達はこんな目に……)」



そう考えたとき、ユメリアははっとした。


そういえば、仮面の男から剣を向けられてから、けっこう時が経ったと思ったが、自分の身に何か起こった様子がない。


ソーミャは無事かどうか見ると、驚いた様子をしていた。


すると、自分達の横に、仮面の男の短剣と思われる物が、カラン、と音を鳴らして地面に落ちた。



「……ったく、シェルナーたるお前が情けないな」



その言葉と声を聞いて、ユメリアは弾かれるかのように、振り向いた。


探していた人が、仮面の男の利き腕を捻りあげていたのがわかった。



「……ヒューザ……?」


「お兄ちゃん……!」



ユメリアの確かめるかのような声と、

ソーミャの希望に満ちた声が重なった。










〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・





〜六話に続く
| リレーストーリー小説 【マリユメ】 | 19:10 | comments(0) | - | - |

リレーストーリー小説【マリユメ】第四話〜ガラクタのお屋敷で



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第四話 「ガラクタのお屋敷で」
著者:マリーナ





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「こいつぁどうしようもないガラクタでさぁ!」



ダストン城主は感嘆の声をあげた。




ここは岳都ガタラ。




マリーナはこの町にいるガラクタ好きの

ダストン城主に会いに足を運んでいた。







マリーナ「ではこのモーグリチケットは差し上げましょう。」





ーーーー以前オルフェアの街に立ち寄った際、
モーグリという、お花が好きな種族がいた。




モーグリはお花が好きみたいで、

お花と交換で、なんに使うのかわからないこのチケットを

行き交う人々に話しかけては配っていた。






なんの使い道もなさそうなこのチケットを

これまた探し求めてるスライムがいて、
チケットと交換で珍しい物をくれる。






そしてその珍しい物を求めて、

オルフェアの街にはたくさんの人が花を持って訪れていたのだ。






世の需要と供給というものは

実になんにでも当てはまるのだなと思い知らされた瞬間である。





だが、お花をたくさん貰えて満足したのか、


いつの日かモーグリは街から姿を消し



チケットが貰えないからか、


スライムもいつの日かいなくなっていた。









「懐かしいねぇモーグリちゃん、また来ないかな。。。あ、すみません。おかわりお願いします!」






オルフェアの酒場のカウンターにいると、隣にいるドワーフの女の子が話しかけてくる。名前をエノというらしい。





エノ「実はあのチケット、三枚も残っててさ。。。交換しておけばよかったなぁなんて思ってるの。。。」




ツインテールが似合う彼女は

運ばれて来たカシスベススライムを気持ちそうに喉元に運ぶ。



まるでゼリー状のそのカクテルは、色からしてもベススライムを彷彿させる。
グラスにささっているレモンとハイビスカスのお花が実に涼しげで、
また彼女にとても似合っていた。






マリーナ「世の中は諸行無常。後悔などしても仕方ないのよ。」






エノ「そうなんだけどね…」





エノ「あ…!w」




私の返答に曖昧な相槌を見ながら、私の手元をみると突然声をあげこう言った。






エノ「ありがとう、マリーナちゃんのお陰で元気になったよ。このチケットは…記念にあげるねw」





そういって彼女はチケットを置いてまたねと立ち去った。







私はおもむろにチケットの枚数を数えはじめた。




マリーナ「1,2,3…」









マリーナ「…57,58,59…せめてあと一枚欲しいところだな…くw」





59枚のチケットを握りしめ、ぼそっと呟く。


そう、私は見事にチケットを交換し損ねたのだ。





需要と供給というのは、一方がとまると片一方は否応なく止めざるを得ない。






自分はためておいて一気に交換したい主義なのだが、まさか急にいなくなるとは…



というかモーグリはともかく
あのスライムは何でこんな紙切れを欲しがるんだ…?
なにか特殊な材質で出来ているのだろうか。



試しに一枚を少しだけ燃やしてみたが、普通に煙が立ち上がるだけで、ちりちりとチケットが燃えていくだけであった。




マスター「お客さん、火遊びは困ります。」







とまぁ、ある意味貴重といえば貴重でもあるこのチケットのやり場を考えていた檻にふと

ガラクタや世間一般的に無意味なものには目がない、ダストン城主のことを思い出したのだ。






説明したら引き取ってくれるかなと思ったが、物を見せた開口一番であのくいつきぶり



彼のガラクタ愛からのガラクタに対する先見の明は、
まるで曇りのない刃のように研ぎ澄まされている。





ダストン「しかしこんなものを59枚持ち歩いてるてるあんたも、ポツコンのクセにやりやがりますねぇ。」



マリーナ「うるさいよ。」








なにはともあれ、こちらとしても必死に集めたチケットが無駄にならずに彼の下へ行くのであればよかった。




このチケットを彼がどう使うのかは知らないがそれを詮索するのは野暮なこと。
鑑賞用なりトイレットペーパー代わりなりなんなりと使ってくれ。




用事を済ませたマリーナは彼の屋敷を出ようとした。

その時




マリーナ「……!」






ふっと誰かの視線をマリーナは感じた。




ダストン「ポツコン、どうかしたでやんすか?」







マリーナ「いや… (気のせい…?)」




疑心を拭えないマリーナは視線の元凶を探そうと、呪文を唱え辺りの気配を探したが、


特になにも感じなかったことでようやく肩をなでおろした。







マリーナ「なんでもないわ、気のせいみたい。」





マリーナ「それにしても相変わらずガラクタばかりの家ね。」





いざ辺りの気配を探ってみて改めて実感したが、ここには本当に意味のわからないものが多い。周りの人がガラクタ屋敷と揶揄するのもうなずける。




これだけいろんな物があれば変な気配の一つや二つあってもおかしくないだろう。




ダストン「おお、ポツコンには価値がわかりますか!やはりあっしが認めたポンコツでやがります!」





マリーナ「いや、全くほめてないんだけどね。。。ん?」



マリーナはふと、ガラクタ屋敷のあるものに目が止まった。




それは、何かの生き物の双角であった。。。




〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

〜五話に続く
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リレーストーリー小説【マリユメ】第三話〜闇雲



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第三話 「闇雲」
著者:ユメリア





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ユメリアは、ジュレット行きの電車に乗っていた。


アズラン駅の売店で売っていたお弁当を頬張りながら

ユメリアは窓の外を見ていた。



「(なんか今日は天気が悪いなぁ……雨でも降りそう……傘持ってないなぁ……)」




雷が鳴ってもおかしくないほど、淀んだ雲を眺めながら、ふとそんな事を考えていた。






「(……本当に天気が悪いなぁ……まるで、何か悪いことでも起きそうな……)」





悪いことと言えば、"あの手紙"も悪いことの前触れだろう。

ユメリアは小さく溜息を漏らした。






ジュレットに到着するというアナウンスが流れ、ユメリアは食べ途中の弁当を急いで食べた。




ジュレットの街に着き、ユメリアは電車を降りた。





「わー、この海の音久しぶりだなぁ……!」




ジュレットの電車から降りた時に聞こえる波の音は格別だった。


ウェディという種族の影響なのか、海がすごく好きになったユメリアは上機嫌で電車を降りた。




彼女がこの街に来た理由、それは、先日彼女の家に届いた一通の手紙からだった。


腐れ縁、キャット・リベリオからの救出依頼の手紙に隠された、謎の暗号をユメリアは思い出した。



『幼馴染の孤高の戦士 最も身近な他種族 最後に己が信ずる者たち』



最初はどういう意味かはわからなかったが、2人は思い当たる人物がいた。



そのうちの1人である、『幼馴染の孤高の戦士』と見て、ユメリア自分にとってのそれは『彼』しかいないと思った。



その『彼』はジュレットにいるかどうかは、かなり微妙なところだが


ジュレットに住む『彼女』なら、何かわかるかもしれないと考えた。



「(彼女なら、『奴』のこと、何か知ってるかもだし)」




そう思って、ユメリアはその『彼女』の家に向った。





その時、微かな視線を感じた。



「……っ!?」




ユメリアははっとして周りを見渡した

が、特に怪しい人物はいないように感じた。

むしろ、周りの人々にとっては、きょろきょろしているユメリアの方が、不審人物に見えるだろう。





「(誰……?)」




他の人々が平然と駅を出たり入ったりしている様子を見ると、


微かに感じる視線は、確かにこちらに向けられたものだ。



ユメリアは緊張感が高まり、きょろきょろするのを止め、じっと様子を伺っていたが、


ふと視線が途切れたように感じた。


同時に、電車の上に休んでいた鳥が羽ばたいた。




「(……やだ、気持ち悪い!)」




何者かわからないかが自分を監視している。



そう思ったユメリアは緊張感を捨てきれず、この場から逃げるように走って駅を出た。




「(とりあえず、あの子の家に行って、さっさと用事を済ませよう……!)」





たくさんの階段を駆け上がり、ユメリアは目的の人物の家に向かった。



今日はやたら人が多くて、何度かぶつかりそうになったが、ユメリアは走りながら、駅での事を思い返した。





「(……あの視線、確実に私に向けてた……もしかしたら、あの"手紙"に関係あるの……?)」





ユメリアは走るのを止めた。



もし、自分の考えが当たっているのなら、これから会う少女に迷惑がかかるのではないだろうか?



ふとそう考えたらユメリアは、神経を尖らせ、再び周りを見回した。



駅で視線が途切れたが、安心はできない。


いざという時、素早く武器が取れるように身構えた方がいいかもしれない。



「……お姉ちゃん?」




聞き覚えのある、女の子の声が耳に入り、ユメリアははっとして振り向いた。
そこには、目的の人物がいた。



「ソーミャ……?」



ソーミャと呼ばれた少女の肘には、少女にとっては少し大きめなバッグがかかっていたーーーおそらく、買い物をいているのだろう。



ソーミャはユメリアを見上げて、嬉しそうに微笑み、彼女に近づいた。



「やっぱりお姉ちゃんだ」


ソーミャの様子を見て、ユメリアも気が緩み、頭を撫でてやろうとした…


その時、スッとソーミャが自分から離れてしまった。



「え……っ!?」



突然の事に、ソーミャ本人も驚いた。まるで、誰かに引っ張られてるようで……



「ソーミャっ!!!!」



ユメリアの叫び声を聞いてソーミャははっとした。



自分は、何者かに捕らえられたのだ。




「……武器を出すな。出せばこの娘の首を狙う」



鋭い刃が自分の首を狙っている。そうわかったソーミャは血の気を引いた。



「お……お姉ちゃん……」



恐怖で涙すら出せないソーミャ。助けて欲しいという思いが、ひしひしと伝わった。




恐れていた事態が、起こってしまった。



〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

〜四話に続く
| リレーストーリー小説 【マリユメ】 | 20:30 | comments(0) | - | - |

リレーストーリー小説【マリユメ】第二話〜終わりの夢



リレーストーリー小説【マリユメ 】
第二話 「終わりの夢」
著者:マリーナ



〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

夢でも見ているのだろうか。





群青色の空の下

頭上には名前の知らない大樹がずっしりと構え


豊潤な匂いをかぐわしていた。





ここが何処なのかは分からない。









繊細な色合いで調和のとれた風景の中





野を見ればアカイライの親子が広い野を走っている







はるか高い空の上には極彩色の鳥が

寄り添って飛んでいた。







カササ…カササ…





鬱蒼とした自然がたくさんのコントラストを形成している








そんなたくさんの生命に溢れかえるこの地の中で



いま私は一人静かに横たえている。









きっとここにはたくさんあって



きっと何もないのだろう









いろんなものが混在していてまっさらでもある環境





それが私を安心させてくれた。





風景に溶け込む平安な世界






そこにいま私もいるならば






このまま土に溶けて



この溢れる自然に還るのもいいだろう






この大樹の養分となり、永く共にこの世界を見守ろう






そんなことを思い一人ふけっていると











ふと、誰かが喋っていることに気がついた。







それが何を言っているのかはわからない。






何を伝えたいのかもわからない。







分かるのは、その声は私に向いているのであろうということ










耳をすませようと思ったが



声はしばらくして止んだ。







それがもう聞こえることはなかった。







再び聞こえることのないことを理解した私は






再びこの夢のような空間に浸り続けることにした…





〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

〜三話に続く
| リレーストーリー小説 【マリユメ】 | 07:00 | comments(0) | - | - |

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